バレル研磨機

バレル研磨入門 研磨石について

研磨石は、アルミナ、炭化ケイ素などの砥粒を結合剤で保持したものです。砥粒は切刃として工作物を削り、結合剤が砥粒を保持する役目をなします。
研削砥石と比較すると、研削砥石は20~30%の気孔を積極的に形成していますが、バレル用研磨石では、研磨量と磨耗量のバランスから気孔は最大でも10%程度で、あえて積極的に形成していません。
研磨⽯は、⼯作物の材質、形状、サイズ、研磨⽬的に合わせて、1,500種類の当社品の中から最適なものを選びます。
この条件選定には、当社に蓄積された研磨ノウハウが他に類をみない⼒を発揮します。
研磨石は、大きく分けるとつぎの5種類からなります。

ビトリファイド系メディア

砥粒を粘土質結合剤(長石、珪石、粘土など)で高温焼成した研磨石で、気孔は多いものでも10%程度である。工作物の加工目的によって、粗仕上げ、中仕上げ、細仕上げなどの用途がある。サイズや形状も様々なものがある。

アルミナ系メディア

特例を除き砥粒を含まず、結合剤としてのアルミナ微粉が研磨材を兼ね、これを高温焼結した研磨石で、気孔はほぼゼロとなっている。加工目的によって、細仕上げ、光沢仕上げがあり、サイズや形状も様々なものがある。

プラスチックメディア

熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を結合剤とした研磨石で、気孔はほぼゼロとなっている。加工目的によって、中仕上げ、細仕上げがあり、能力はビトリファイドメディアより劣るが、軟質金属の研磨において、2次バリの発生が少ない(バリが寝込まない)のが特長である。

ソフトメディア

クルミの殻やコーンの芯を細かく砕いて、その表面にワックスで砥粒をコーティングしたメディアである。乾式研磨で光沢仕上げに使用する。

スチールメディア

クロム鋼球やステンレス球からなるメディアで砥粒や気孔は含まない。工作物表面を叩く(ピーニング)作用があるので、光沢仕上げと同時に表面硬化(疲労強度向上)させることができる。球状メディアでは当りにくい場合には、不定形状のものを用いる。

研磨石比較表

上記5機種の特徴を比較して表します。

ビトリファイド系メディア アルミナ系メディア プラスチックメディア ソフトメディア スチールメディア
結合剤主成分 長石、珪石、粘土 アルミナ 熱硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂
クルミ、コーン クロム鋼、
ステンレス鋼
加工範囲 粗仕上~細仕上
光沢仕上
細仕上、光沢仕上 中仕上、細仕上 光沢仕上 光沢仕上
目安の表面粗さ(Ra) 2μm~
0.5μm
0.5μm~
0.02μm
1μm~
0.0095μm
0.5μm~
0.005μm
ピーニング作用で
独特の光沢面
その他 多くの加工目的に適う 砥粒なし 2次バリ少 乾式研磨 表面硬化

※表面粗さRaは「算術平均粗さ」を示す